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舘鼻則孝の新作個展「Dual Dialogue」in 品川


  • KOSAKU KANECHIKA / TERRADA Art Complex 〒140-0002 東京都品川区東品川1-33-10 / 〒140-0002東京都品川区東品川2-6-10 Shinagawa City, Tōkyō-to, 140-0002 Japan (map)

【展覧会】舘鼻則孝の新作個展「Dual Dialogue」が開催。

絵画を中心とした33点の新作が公開される。

舘鼻則孝は、個展「Dual Dialogue」を開催いたします。会場となるKOSAKU KANECHIKAは、品川・天王洲エリアで新しいアートスポットとして注目されているTERRADA Art Complexの5階にスペースを構えています。自分自身との対話や日本の古典の概念から新たなフォームを作る「デュアリティ・ペインティング」シリーズ作品、未公開の作品やレディーガガが愛用したヒールレスシューズなどが展示されます。

▪️開催概要

展覧会:舘鼻則孝 個展 “Dual Dialogue”
会期:2020年9月5日(土)〜10月10日(土)
会場:KOSAKU KANECHIKA 東京都品川区東品川1-33-10  TERRADA ART COMPLEX 5F

開館時間:11:00 – 18:00(火・水・木・土)/ 11:00 – 20:00(金)[休廊:日・月・祝]

会場ウェブサイト:http://kosakukanechika.com/
入場料:無料

この度、舘鼻則孝は、個展「Dual Dialogue」を開催いたします。会場となるKOSAKU KANECHIKAは、品川・天王洲エリアで 、新しいアートスポットとして注目されているTERRADA Art Complexの5階にスペースを構えています。

作家活動10周年を迎える2020年に開催される本展「Dual Dialogue」は、KOSAKU KANECHIKAでの4度目の個展となります。柿落としとなった2017年の「Camellia Fields」では、私的記憶の回想から始まり、故郷である鎌倉の原風景と日本独自の死生観を重ね合わせました。2018年の「Beyond the Vanishing Point」では、西洋絵画の透視図法における消失点に擬えて、一対の要素とその境界線を俯瞰した視点から描きました。2019年の「Woodcuts」では、60年代アメリカのミニマリズムにおける概念であるスペシフィック・オブジェクトからの系譜として、五本の直線のみで成り立つ源氏香の図という古典をモチーフに新たなフォームを構築して彫刻と絵画の関係性について探究しました。

そして、本展ではタイトルにもなっている「Dual Dialogue(デュアル・ダイアローグ)」を主題として、コロナ禍での外出自粛期間が契機となり、自分自身との対話、そして過去の日本文化を見直す過程から導かれた要素のペアリングによって成立する新たなフォームを絵画作品《Duality Painting(デュアリティ・ペインティング)》シリーズとして、舘鼻が継続的に取り組んできた絵画表現の延長線上に取り入れることに挑戦しています。

Duality Painting Series, 2020 ©2020 NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by GION

Duality Painting Series, 2020 ©2020 NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by GION

Duality Painting Series, 2020 ©2020 NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by GION

Duality Painting Series, 2020 ©2020 NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by GION

Duality Painting Seriesについて
《デュアリティ・ペインティング》は、人における抱擁という行為がふたつの存在をひとつのものに変えることと同じように、「生と死」、「天と地」、「男と女」などの象徴的な異なる要素の親和性を探り、画面上で再構成することで、習合主義(syncretism)を形式的に表現している絵画作品です。本作は、立体的な蛇腹型の木製支持体を使用し、アクリルガッシュによって彩色がされています。

また、舘鼻は過去の日本文化を見直し、次のように解説しています。

日本には過去に、神祇信仰と仏教信仰が離合集散を繰り返した上に融合した、「神仏習合」と呼ばれる現象がありました。神仏習合では、6世紀半ばの仏教伝来以降、百済から渡ったその教義が日本独自に発展を遂げた理由ともなっており、神祇信仰においても依り代として古くから崇敬されてきた「鏡・玉・剣」などに加えて、神像の制作が為されるようになったことの要因とも考えられる。また、神宮寺や神願寺などのように、神仏習合における融合を形式化し体現したものが8世紀頃より、中央から地方へと広がりを見せていった。その後、明治維新の神仏分離令(1868年)によって古代から続いた神仏習合は禁じられることとなり、民衆による廃仏毀釈運動へと発展した。時を同じくして鎖国を解き開国という政策を選択した日本は、外国文明の流入を許したことで近代化し、現代日本の姿があると考えるが、そのことからも習合主義の概念は、日本のなかで継承される他国には見ることのない価値観とも言うことができる。

Descending Painting Series, 2020 ©2020 NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by GION

Descending Painting Series, 2020 ©2020 NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by GION

Descending Painting Seriesについて
《ディセンディング・ペインティング》のモチーフとして描かれている雲や雷は、「天と地」また「生と死」を示す境界線を隠喩するモチーフとして、舘鼻作品の中に度々用いられている象徴的なアイコンです。これらは仏教絵画における「来迎図」から着想を得た未公開の3連作となっています。


Heel-less Shoes Series, 2020 ©2020 NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by GION

Heel-less Shoes Series, 2020 ©2020 NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by GION

Heel-less Shoes Series, Lady Mary, 2020 ©2020 NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by GION

Heel-less Shoes Series, Lady Mary, 2020 ©2020 NORITAKA TATEHANA K.K. Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by GION

Heel-less Shoes Seriesについて
本展で展示されている《ヒールレスシューズ》には、6足で5万粒以上ものクリスタルが緻密な手仕事によって一粒一粒あしらわれています。最も背の低いベビーヒールレスシューズから、レディー・ガガが最も愛用していた踵の高さが36cmもあるレディー・メアリーと呼ばれるヒールレスシューズまで、一堂に展示されています。

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アーティストプロフィール
舘鼻 則孝(たてはな のりたか)
1985年東京生まれ。歌舞伎町で銭湯「歌舞伎湯」を営む家系に生まれ鎌倉で育つ。シュタイナー教育に基づく人形作家である母の影響で、幼少期から手でものをつくることを覚える。2010年に東京藝術大学美術学部工芸科染織専攻を卒業。遊女に関する文化研究とともに、友禅染を用いた着物や下駄の制作をする。「イメージメーカー展」(21_21 DESIGN SIGHT、2014)、「Future Beauty」(東京都現代美術館 ほか国際巡回、2012)、個展「呪力の美学」(岡本太郎記念館、2016)、個展「It’s always the others who die」(POLA Museum Annex、2019)、個展「NORITAKA TATEHANA: Refashioning Beauty」(ポートランド日本庭園、2019)等の他、ニューヨーク、パリ、 オランダなど世界各地で作品を発表。また2016年3月にパリのカルティエ現代美術財団で文楽公演を開催するなど、幅広い活動を展開している。作品はメトロポリタン美術館、ヴィクトリア&アルバート博物館などに収蔵されている。現在、パナソニック汐留美術館で開催のグループ展「和巧絶佳」に出展中(9月22日まで)。