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有楽町の「SusHi Tech Square」で第1期展覧会が11/19まで開催中


  • SusHi Tech Square 1 階 〒100-0005 東京都千代田区丸の内 3-8-3 Chuo City, Tokyo, 100-0005 Japan (マ⁠ップ)

有楽町駅前に入場無料のメディアアートとテクノロジーの体感拠点「SusHi Tech Square」がオープン

第1期展覧会「わたしのからだは心になる?」展

このたび、東京都では「持続可能な新しい価値」を生み出す「Sustainable High City Tech Tokyo = SusHi Tech Tokyo」を推進する取組の一環として、「SusHi Tech Square」1 階Spaceを 2023 年8月 30 日(水) より開設しました。メディアアートの展示を通して、東京の多様な文化や魅力をデジタル・テクノロジーによって多くの方に楽しく体験していただく場所となっています。オープニングとなる第1期展覧会として8組のクリエイターによる「わたしのからだは心になる?」展を開催中。

■ 展覧会開催概要

●開催会期:2023 年 8 月 30 日(水)~11 月 19 日(日)
●休業日:月曜日(ただし 9月18日、10月9日は開場)、9月19日、10月10日
●開場時間:平日 11:00~21:00(最終入場 20:30)/土休日 10:00~19:00(最終入場 18:30)
●入場料金:無料
●開催会場:SusHi Tech Square 1 階(〒100-0005 東京都千代田区丸の内 3-8-3)
●公式サイト:https://sushitech-real.metro.tokyo.lg.jp/first
●Instagram:@sushitech_space

本展では、8組のクリエイターによる作品を<機械と身体><バーチャルな身体><社会のなかの身体> <環境と身体>という4 つのゾーンに分けて展示し、テクノロジーの進展とともに、私たちの身体感覚がどのように変化してきたかを辿ることで、現代における「身体」のありようについて考える機会を提供いたします。また、特別展示・関連展示として、東京都内3団体の「身体」をテーマとした研究・開発の事例をご紹介します。私たちにとって最も身近な「身体」について、アートとテクノロジーを駆使して問いかける作品群を通じて、 未来における「身体」が一体どうなるのか想像しながらお楽しみください。

■ 4つのZONEで8組のクリエイターによる作品展示

本展では、8組のクリエイターによる作品を4つのZONEに分けて展示。テクノロジーの進展とともに、私たちの身体感覚がどのように変化してきたかを辿ります。また、各作品に「わたしのからだは○○になる」といったコピーをつけ、一人ひとりの「身体」の中にある多様なイメージを表現します。

【ZONE1 機械と身体】

いまや私たちの身体にとって、機械はなくてはならない存在。毎日触れているスマホやPCからも、身体感覚は大きな影響を受けています。ここでは、ある仕組みを使って、まるで幽体離脱をしたように自分の体を別の視点から眺めたり、自分の体からやわらかいロボットが浮き出てきたりなど、機械と身体が結ぶ新たな可能性に迫ります。

●わたしのからだは〈モノ〉になる

クリエイター:小鷹研究室 as 注文の多いからだの錯覚の研究室
作品名:小鷹研理《ボディジェクト指向#03 <変身>》、宇佐美日苗・小鷹研理《あなたは今、しています。A3/ A6》

もしあなたが幽体離脱できるとしたら? 自分の「体」と「心」が分離して、自分の体が何やら別の物体のように見えてくる。そんな不思議な体験をもたらすのが、〈小鷹研究室 as 注文の多いからだの錯覚の研究室〉によるインスタレーションです。これらは「観察対象としての身体」にアクセスするための体験装置。ここでは体に関する さまざまな「注文」に応じていくと、鏡とディスプレイの仕掛けによって自分の体が奇妙なカタチになって映し出されたり、絵に描かれた図とまったく同じ行為をしている自分に気付いたりします。そのときあなたの体は、自分であって自分でないような、周りにいくつもあるモノの一部になったような感覚に包まれているかもしれません。

●わたしのからだは〈空気〉になる

クリエイター:筧康明+赤塚大典+吉川義盛
作品名:Air on Air <forest/sea/city>

自分の体内から吐き出された息が、遠くの⼟地で空気となって空に舞い上がる。《Air on Air》は、そんな不思議な情景を生み出す参加型インスタレーション・シリーズです。マイクに向かって息を吹きかけると、その情報は遠隔地でシャボン玉となって空に放出されます。 今回の新バージョン《Air on Air <forest/sea/city>》では、ひとつは山へ、海へ、または都市のどこかへと、自分の息だったシャボン玉が舞う様子を、スクリーンにてリアルタイムに眺めることができます。 コロナ禍で生まれたこの作品は、移動が制限された最中でも、画面の向こうに広がる世界と自分の身体をつなぎ、空気や風といった見えないものへの存在に思いを馳せる機会を与えてくれるでしょう。

●わたしのからだに〈あの子〉がいる

クリエイター:ソンヨンア+鳴海拓志+新山龍馬+勢井彩華
作品名:Puff me up!

遠くにいる誰かが、あなたの体から生えてくる? 家族や友人から飼い猫まで 、 遠隔にいる存在の動作や会話を伝えてくれる《Puff me up!》は、体のどこかに装着すると、必要な時だけ空気でふくらんで現れる「やわらかい分身ロボット」です。服やアクセサリーと近い感覚でロボットを身につけ、状況に応じてフワッと他者が現れ動き出す。遠く離れた場所にいる家族や友人とも、声をかければすぐに会話ができる。布でできたやわらかな感触のウェアラブル分身ロボットは、いつしかあなたの体の一部になっていくかもしれません。もしそんな未来がやってくるとしたら、あなたならどんなロボットと共にいたいと思いますか?

【ZONE2 バーチャルな身体】

VRが普及してきた昨今、ユーザーのなかでは新たな身体感覚が芽生え始めているようです。なかには、VR世界に没頭するあまり、生身の自分の体を不要だと感じる現象も起きつつあります。そんな状況に対して、抵抗を試みるパフォーマンス型作品から、VR世界のアバターを自在に取り替え、人間を超えた皮膚感覚を得ようとする作品が登場します。

●わたしのからだは〈不要〉になる

クリエイター:ノガミカツキ
作品名:仮想支配

近年普及したソーシャルVRの世界では、美少女から宇宙人まで、 自身のアバターを自由に変えて楽しむことができます。そうしてVRの身体に没⼊するうち、自分が若くなったと感じるなど、バーチャルの身体のほうが自分に近いと感じる現象も一部で起きています。さらにVR空間では自在に操作できるはずの体が、実際には壁にぶつかったり腕が曲がらなかったりと物理的な制約を受けるため、次第に生身の体をジャマだと感じることもあるようです。ノガミカツキ本人が登場する《仮想支配》は、この身体感覚が侵食される状況に抵抗を試みるパフォーマンス型作品です。物理と仮想の間で生じる奇妙なねじれを利用しながら、自身のVRの身体をなんとか支配しようと挑む行為を通して、新たな身体アイデンティティの行方を問いかけます。

●わたしのからだは〈ケモノ〉になる

クリエイター:Synflux
作品名:WORTH Customizable Collection: KEMONO

フィジカルとバーチャルが連動する世界がやってきたとき、あなたはどんな格好をしていると思いますか? 現在でもスーツや制服を着ている時と部屋着とで異なるように、わたしたちのアイデンティティは体にまとう衣服によっても多様に変化します。Synfluxが開発する仮想の未来空間「WORTH」は、ユーザーが自ら改造できる 「アバタースキン」を提供し、デジタル時代の自己とファッションの関係を問いかけます。仮想空間では、職業や立場に規定されることもなく、ましてや人間の格好をする必要もありません。WORTHのキャラクター「ケモノ」は、未来の自然環境に適応するべくキノコや植物柄のスキンを身につけ、周囲の森との接続を試みます。そこでは、 仮想世界ならではの新たな生命の躍動が感じられるかもしれません。

【ZONE3 社会のなかの身体】

「美しさ」の基準が時代によって変遷するように、私たちの「身体」の価値基準は、その社会のなかでいかようにも変化します。ここでは、過去・現在・未来から美の変遷を辿る作品をはじめ、自分自身の体の存在自体を一種の「代行サービス」として他者に提供する近未来 SF的な作品が並びます。

●わたしのからだは〈誰か〉になる

クリエイター:花形槙
作品名:Uber Existence

《Uber Existence》は、自分の体が「そこにいること」自体を提供する「存在代行」サービスです。存在代行者(アクター)に登録すると、アプリを通じてサービスの利用者(ユーザー)からさまざまな指示がやってきます。たとえば「お祭りに行きたい」という指示がユーザーから⼊れば、アクターは帽子にカメラを付けてお祭りを訪れます。ユーザーはそのリアルタイムの映像を観ることで、まるで自分がその場に存在しているような感覚を得ることができます。あなたがアクターになるとしたら、一体時給いくらで、どこまでの範囲の代行なら提供できるでしょうか? 果たして、そのときあなたの体は誰のものになっているのでしょうか?

●わたしのからだは〈理想〉になる

クリエイター:神楽岡久美
作品名:美的身体のメタモルフォーゼ

あなたにとって「美しい身体」とはどんなものでしょうか? 時代や文化的背景によって、美の価値はさまざまな変遷を遂げてきました。 たとえば小さい足が美人の条件とされた中国の纏足(てんそく)や西洋の貴族社会で生まれたコルセットなど、体を拘束することで理想の身体に近付こうとする行為は、いまなお形を変えて続いています。さらに現代の日本では、プリクラからアプリの顔加工まで「盛り」カルチャーが特異な進化を遂げています。神楽岡久美は、そうした美の変遷の歴史を参照しながら、さらに 1000年先の「未来の美」を提案します。地球温 暖化が進んだ厳しい環境下では、どんな身体が美とされるのでしょうか。

【ZONE4 環境と身体】

人間の身体もまた、虫や植物といったさまざまな異種と関係を結ぶ、生態系の一部です。都市空間において、生命がどのようなネットワークを構築しているかを可視化し、そこにテクノロジーを介在させることで、遠隔での交流は可能になるのか、人間はいかに異種と関わることができるかをテーマに、展示を通した実験が始まります。

●わたしのからだは〈生態系〉になる

クリエイター:Alternative Machine
作品名:Enabling Relations

生き物の体は、常にさまざまな種と関係し合っています。食べる・ 食べられるの関係はもちろん、ミツバチが花粉を運んだり、最近の研究では⼟中の菌が樹木に与える影響とそのネットワークなどにも注目が集まっています。《Enabling Relations》は、人間がインターネットによって遠隔での交流を実現したように、植物や昆虫同士でも、 現代の技術によって物理世界ではありえなかった関係軸を生み出せるかを探求する実験プロジェクトです。ここではまず、東京都内の街路樹と、⼟・水・風の流れなどとの関係性を調べます。次に、別々の場所で生息する植物同士がネットワークをつくる実験を行います。さらには、人間の活動がそれらの生態系と関わり合うことができるのか、新たな接続のあり方を模索していきます。

■実施日程 実施者 イベント内容

10/8(日) 筧康明+赤塚大典+吉川義盛 トークショー
10/14(土) 花形槙 体験ワークショップ
10/15(日) 早稲田大学 橋田朋子研究室 制作ワークショップ
10/21(土) Alternative Machine トークショー
10/22(日) 神楽岡久美 トークショー
10/29(日) 小鷹研究室 as 注文の多いからだの錯覚の研究室 体験ワークショップ
11/5(日) アートコミュニケーター 対話ワークショップ
11/12(日) Synflux トークショー

※各イベントは定員になり次第、受付を締め切らせていただきます。
※その他イベントの日時やお申込方法は公式サイトをご確認ください。詳細は随時更新予定です。
※イベントの内容は都合により変更または中止する場合がございます。予めご了承ください。

■「SusHi Tech Tokyo」とは

東京都では最先端のテクノロジー、多彩なアイデアやデジタルノウハウによって、世界共通の都市課題を克服する 「持続可能な新しい価値」を生み出す「Sustainable High City Tech Tokyo= SusHi Tech Tokyo」を世界に向けて、発信しています。東京の持つ強み・ポテンシャルをワンブランドで展開することで、東京の価値を国際社会に浸透させていきます。

■POPAP編集部より

有楽町に新しくできたアート×テクノロジーの体験拠点。
今後も新しい展示が予定されており、「東京」のおもしろさを無料で体感できるスポットとして注目ですね!