墨田区「すみだモダン」プロジェクトによるポップアップストア『すみだモダン10周年展示 New:streaming』。錦糸町PARCOにて開催!

2021年9月14日(金)から9月26日(日)まで、錦糸町パルコにて墨田区によるポップアプストア『すみだモダン10周年展示 New:streaming』が開催されています。12年にわたって続けてきた「すみだ地域ブランド戦略」のリニューアルを記念して、新たに生まれ変わったすみだモダンを紹介する展示と、墨田区で作られているグッズの展示販売が行われています。

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すみだモダンリブランディング

墨田区は2009年から「すみだ地域ブランド戦略」という“ものづくりのまち”としての産業ブランド力を国内外にPRする取り組みをスタートさせました。その中の「すみだモダン ブランド認証」というプロジェクトでは、約200件もの区内で生まれた価値の高い商品や飲食店メニューを発掘しています。

世の中全体で、これまでは商品の機能やデザイン、価格など「見た目」に価値を感じてものが買われていましたが、ものが作られる「ストーリー」に価値を感じてものが買われるように益々なってきています。そこで「すみだ地域ブランド戦略」を通して、“ものづくりのまち”としてのイメージアップ・認知度向上を行ってきた墨田区は、世の中の変化に合わせて、事業者の理念や職人の想いやバックグラウンドなど「ストーリー性」の価値を発信していくことになりました。また墨田区と関わる事業者も、SDGsや社会課題の解決などに積極的に取り組むようになっていることから、新たな時代への転換期と捉えて、「すみだ地域ブランド戦略」のリニューアルがされました。

これまでは「商品そのもの」に光が当てられていましたが、新・「すみだモダン」では、そのバックグラウンドにある事業者の「活動」に光が当てられています。事業者との繋がりを大切にする墨田区だからこそ、地域の産業を盛り上げたり、新しく事業者を増やす活動を行うことを目指しているようです。

今回は、そんな「すみだモダン」のブランドリニューアルを記念したポップアップストアのレポートをお届けます。

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ストアの入り口には、これまでの「すみだモダン」を説明するタペストリーが展示されています。

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墨田区には、職人と町工場の、誇るべき優れた伝統があります。同時に区内外問わず、多様な感性を持つ人たちとコラボレーションすることで、伝統の魅力を現代に伝えようとしています。伝統を守るだけでなく、人と環境に配慮した持続可能なものづくりを目指している姿勢が感じられる展示です。

また、リニューアルに際して新しいすみだモダンの理念を表現するような、新たに作られたロゴマークもお披露目されました。

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ロゴマークは、隅田川の流れと墨田区の「S」を表し、緩やかな曲線と勢いのある先端は「ものづくりの原点と新しい未来への挑戦」を意味しています。手掛けたのは、「東京2020スポーツピクトグラム」の開発者の一人である、廣村正彰さんです。「こころ、ゆさぶる」という言葉は、区内にある三井広告事務所の三井浩さんと三井千賀子さんが制作しました。「ものづくりは未来づくりであり、こころを動かすもの」という意味が込められています。

墨田区が誇る商品の展示

これまでの「すみだモダン ブランド認証商品」からセレクトした商品が展示されていて、商品そのものの紹介だけでなく、商品を制作する事業者の取り組みも紹介されています。また制作するときに使用する道具や、制作途中に出る端材なども展示され、読み応えと見応えがあります。

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今回展示されている商品はこちらです。

IKIJI ポロシャツ、久米繊維謹製 色丸首、江戸切子[粋と技シリーズ]、WAYOU、職人が大切な人に贈ったはさみ、江戸木箸[五角・七角・八角 削り箸]、merippa、雅ブラシ、銅製如雨露、名刺入れ鑽の息吹、風琴マチシリーズ、てのひらトング。

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事業者さんを紹介する”こと展示”

新・「すみだモダン」ではリニューアルに際して、「すみだモダンパートナーシップ」という、すみだモダンを実践する事業者とパートナーを組む新たな制度が取り入れられました。第1弾すみだモダンブルーパートナーとして、5つの活動を紹介する展示がされています。

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アサヒグループホールディングス 久米繊維工業:森のタンブラーとサステナブルなTシャツを活用した「美しい地球の保全」を訴求する活動

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ヒロカワ製靴:革の端切れを活用した高い技術力とデザイン力による革靴の製造に関わる活動

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株式会社アストロスケール:人と地球と宇宙を持続可能にするための活動

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山口産業:人・自然・環境に配慮した製法でなめした“やさしい革”に関する活動

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ホリゾン:カシミヤヤギの飼育から製品までの一貫生産に関する活動

これまでのすみだモダンブランド認証商品だけではなく、墨田区が大切にしている価値観や、今後多様な人たちがすみだモダンに携わっていく様子が伝わってきました。

「あなたにとってすみだモダンとは?」

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参加型の体験ブースも設けられています。「あなたにとってすみだモダンとは?」という問いかけに対して、当てはまると思うものに糸を貼る、参加型の展示物が置いていました。参加するごとに糸が何重にも重なって張り巡らされていき、来場者の考えが反映されていく様子がインタラクティブで面白かったです。

”最先端の下町”のブランドブック「SUMIDAMODERN」

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ブランドブック「SUMIDAMODERN」とは、​​これまでのすみだ地域ブランド戦略の10年の歩みと未来を記した書籍です。ブランドブックが何十冊も積み重ねられていて一つの展示物として並べられていました。「手仕事から宇宙開発まで、”最先端の下町”のつくり方」と題したコンセプト展示が行われています。

墨田区が誇る”日常に溶け込む”グッズの展示販売

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過去10年間で約200件に上るすみだモダン認証商品のなかから、日常に溶け込む商品をテーマに、約18点が販売されています。これまで、各種催事や展示会等では販売がされてきましたが、今回のポップアップでは、区民の生活拠点であり、区外・都外の人々も訪れる錦糸町PARCOにて行うことで、より多くの方たちに「すみだモダンのある生活」を実感してもらいたいという願いが込められています。

展示販売された商品こちらになります。

上質メモブロック、おもてなしのプロが使う無臭除菌スプレー、ORIGAMI FOR CRANE 折り鶴のための折り紙、SUSTAINABLE LINE、SUSTAINABLE LINE(森のタンブラー)+森のタンブラー、ALMA -aroma pins-、タマノハダソープ、タマノハダアメニティーズ、ウエルカムソープ、てのひらトング、Yグラス、力士ペーパーウエイト、和紙コースター、ラッサムカレー、下町の小さなカフェのドレッシング、隅田屋米、やさしさやみつきシリーズ、たらふくもなか

墨田区のこだわりや、まさにこれから新しくもの作りを推進していく姿勢が感じられるような、見て楽しい展示でした。今後も墨田区の取り組みから目が離せません。

information

イベント名:すみだモダン10周年展示 New:streaming

日程:2021年9月14日(火)~9月26日(日)

時間:11:00~20:00 

※時間は変更になる場合がございます。

※9月14日(火)のみ16:00オープンとなります。

会場:錦糸町PARCO6階12番地

アクセス: JR総武線 錦糸町駅南口より徒歩1分または東京メトロ半蔵門線 錦糸町駅2番出口すぐ

主催:墨田区、すみだ地域ブランド推進協議会

協力:株式会社パルコ 錦糸町店、株式会社東京楽天地


REPORTEditor POPAP