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イベントレポート hello, popup vol.13『花茶詞展』

イベントレポート hello, popup vol.13『花茶詞展』


2021年10月3日(日)中目黒にあるOPEN NAKAMEGUROにて、POPAP企画展『花茶詞展』を開催しました。

”忙しく同じことを繰り返す日々。

 求めるのは、いつもと違う好奇心くすぐられる体験と、心もと身体の安らぎ。

 飲んで、香りを嗅いで。花に癒されて。美しいものに触れ、味も、物語も、全部味わいたい。

忙しい日常にやさしいひと時を。”

中国茶専門店・Haa(ハー)とイラストレーター・大島悠と共に、お茶と花にまつわるグッズの展示販売や言葉の展示を行いました。忙しい日々に寄り添う、優しい時間となるような空間でした。

二人がコラボレーションした「言葉の展示」では、天井から吊るす演出を施しました。Haaさんのお茶に対する考え方を言語化し、写真と共に展示。また、柔らかなイラストを得意とする大島さんはひとつひとつのお茶のイメージに合わせたイラストを展開しました。デザイナー田中ひなこさんと共に作り上げた、「言葉のデザイン」はひとつひとつの言葉に動きや特徴を付け、訪れる方に目でも楽しんでいただけるような空間となりました。

中国茶を淹れるための茶器や茶道具。重厚感と彩りがあります。

Haaさんとっておきの5種類のティーバッグが用意されました。

POPAPならではのコラボ企画として、お茶の雰囲気をもっと味わえるような大島さんのイラストも同時に展示。

五感で味わえる新たな試みとなりました。

カフェスペースでは当日限定Haaのお茶2種類を提供。1つ目はお花の香りを存分に楽しめるジャスミン茶の茉莉花(まつりか)。2つ目はマスカットや桃、後味にはミルクを感じられるウーロン茶の鳳凰単叢(ほうおうたんそう)でした。大島さんのお茶をイメージしたイラストをOPEN NAKAMEGUROの数量限定ステッカーとして制作し、ドリンクを飲むだけでなく見て楽しんでもらいました。

お花のタトゥーシールや本のしおり、ステッカーやトートバックなど、大島さんの可愛らしいグッズにお客さんも惹きつけられていました。

他にも、その場で似顔絵を描くワークショップも開催され、参加者の方も素敵なイラストの仕上がりに満足されていました。

Haaさんのお茶と、大島悠さんのイラストがコラボレーションした展示空間を作ることで、”忙しい日常の中のやさしい時間”に寄り添うような空間になって欲しいと願いを込めた、1日限定の贅沢なコラボレーションとなりました。普段飲むお茶とは違う味を、やさしく癒されるイラストを、愉しんでもらえました。

OPEN NAKAMEGUROのファンの方や、ブランドさんに会いに足を運んでくれたお客さんで賑わった会になりました。

参加ブランドさんにインタビューしました。


●大島悠さん

ーお花や女性のイラスト素敵ですね。普段どんなイラストを描いているのですか?

「こんな子いたらいいな」と思えるような、自分が理想とする女の子を描いています。女性らしい仕草やシルエットが好きで、普段の何気ない瞬間や、街中にいる女の子などから着想を得てイラストを描きます、お花の花びらのような、繊細で細かい絵も描くのが好きで、よく描いています。

ー今回お茶ブランドさんとコラボレーションして展示をしてもらいましたが、絵はどうやって選びましたか?

以前「花と果実の香りに包まれて」という展示をした時に描いたイラストがお茶に合うなと思い、そこから選びました。花とお茶はどちらも香り高いので、その様子を楽しんでもらいたいと思いました。

ー本のしおりやタトゥーシールなど、グッズも可愛いです。

活字が苦手な私でも、読んでる時に挿絵があれば読書が楽しくなると思って作ったのが本のしおりです。今回持ってきたしおりには、ユーカリとカーネーションとアネモネとバラとカモミールの5種類のお花を描いています。

タトゥーシールは、身体にお花を飾る感覚で楽しんでもらいたいと思って作っています。例えば、休日1日だけでも気分転換でつけたり、自分だけの楽しみとして見えない部分に貼ったりして、楽しんでもらいたいです。シールは1日で取れてしまいますが、花も枯れてしまうように、この一瞬を楽しむ感覚で愉しんでもらえると嬉しいです。

ーこれから描きたい絵は?「絵に空間を持たせる」ことに挑戦してみたいです。例えば、イラストを見て、この子ほっとしてるのかな、落ち込んでるのかな、と絵の中の子に興味を持ってもらえるような、感情が湧いてくるような絵を描いていきたいです。

●Haaさん

ー展示販売している5種類のお茶について教えてください。

中国茶は全部で6色に分けられるのですが、そのうちの3色である緑茶と青茶と紅茶の全5種類を持ってきました。

緑茶は、豆を煎ったような香ばしいものと、甘い香りのものがあります。紅茶は、ミルクティーにするとおいしいスイートポテトのような風味がするもので、結婚式の引き出物としても喜んでもらっています。青茶は、一番人気のマスカットぽい香りがする烏龍茶と、ジャスミン茶を用意しました。

ーお茶に合うイラストを展示する試み、いかがでしたか。

普段は自分がお茶を淹れて、お客さんにお茶の良さを「味」で伝えることを主にしてきました。一方今回は「言葉を展示」するという、味以外でお客さんに伝える新しい試みとなりました。言葉や写真、またお客さんとの会話を通して、どうしたら良さを伝えられるかを考えられて、今までの視点にはなかった新しい発見がありました。普段とは違うプレゼンテーションを、多様な人たちと一緒にできたのがよかったです。

ー直接お客さんとお話して、印象的だったエピソードを聞かせてください

中国の方で、お茶の産地出身の方が展示を見てくれました。「昔ながらの中国茶を今っぽくカッコよく魅せながら発信しているのがかっこいいし、そんな活動をしているブランドがいることが嬉しく応援したい」と、嬉しいコメントをもらえて自信になりました。

言葉の展示について

ー今回言葉を展示してみて、言葉を可視化することでメッセージが響きやすくなることを実感しました。普段Haaが大事にしているメッセージを伝える時は、会話の中か、ホームページを見てもらうことだけで伝えていました。なので言葉を展示することは印象に残る新しい見せ方であったし、お客さんにより価値観を知ってもらえたのではないかと思っています。

また、ただ言葉を羅列するだけでなく、配置に工夫を加えてもらったことで、アートを鑑賞するように言葉を視覚的に見てもらえたのが面白かったです。
普段とは違う人たちとコラボできたことで、新しいアイデアをもらえ、いい刺激を得る機会となりました。

●田中日菜子さんにインタビュー

ー言葉の展示は、何を意識しながら制作しましたか?

展示する言葉の雰囲気を見て、感じ取った雰囲気を表現しました。文章の中でも強いメッセージ性を感じた部分には強弱やリズム感をつけ、想像できる余白があると感じた言葉には余白をつけました。

ー完成した展示空間を見てどうでしたか?

言葉と写真とイラストはそれぞれちがうブランドが作ったものでしたが、全部の世界観がマッチしてとても良かったです。2つのブランドさんの優しい世界観がリンクして、そこに言葉の展示も寄り添えたのは嬉しいです。

ーひなこさん自身はどんな作品を作ってますか?

文章を視覚的・体験的に読めるような、グラフィックデザインやブックデザインを作ることに関心があり、卒業制作でも「書」をテーマに作品を作りました。

ー今後作っていきたいものは何ですか?

本をつくりたいです。一般的な本は、長い文章をぴっちり並べていますが、中身のコンテンツに沿って言葉を並べた本を作ってみたいです。言葉の並べ方を少し変えるだけでも読むときの印象が変わるのが面白いです。

ー今回制作してみてどうだった?

ブランドさんと、POPAPのメンバーと一緒に作ったことで、より良いものを創れたことがいい経験になりました。


参加ブランド

中国茶ブランドHaa @haatea_official 

大島悠 @oh_haruca

田中日菜子@h2t9


OPEN NAKAMEGUROのコンセプトは[開かれた場所]

 中目黒という街にも、そしてこの場を活用して表現をしたい人にとっても、開かれた場所をつくりたいという思いから誕生しました。いつもと同じコーヒースタンドがそこにあって、でも時としてプロモーションスポットになり、展示会場や撮影スタジオにもなる。そんな変わらないものと変わっていくものが共存する空間を軸に、ここにしかない価値を生み出していきます。

OPEN NAKAMEGURO

時間:11~18時

アクセス:中目黒駅 東口から徒歩5分

住所:〒153-0051

東京都目黒区上目黒2-9-17

Nakameguro Crossover1F