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イベントレポート hello, popup vol.05 『 Holiday OPEN Market! 』

今年最後のhello,popup『 Holiday OPEN Market! 』は、これまででもっとも多い4ブランドが出展するイベントとなりました。テーマはクリスマスマーケット。POPAPメンバーイチオシのブランドが集まりました。

ライフスタイルからは、ウエディングやオーナメントにぴったりなPetal and Airさんのフラワーアイテムと生活の中にぬくもりを届けてくれる椎猫白魚さんの陶器。アートからは、前田豆コさんによるちょっぴり不思議で奇抜な彼女の世界観溢れるイラスト。そして最後に、ファッションからはジュエリーブランドfogliaさんによる1000度の炎で溶かして作られるガラスで作られたリングたち。


■Petal and Air・土谷美咲さんにインタビュー

ーブランド立ち上げの経緯について教えてください

もともとウエディングプランナーをやっていました。昨今オリジナルウエディングが流行っていて、ドレスやブーケは選択肢がたくさんあります。自分なりのこだわりを持ちたい花嫁さんが増えてきているなかで、フラワーシャワーについては、質感や色が選べない、生花か造花かしかないんですよね。そこで自分だったらどんなフラワーシャワーがほしいかなと考えて作ってみたのがきっかけです。


ー花びらはサテンを加工してできあがっているとのことですが、最初からこの形をイメージしていたんですか

試行錯誤した結果あの形にたどり着きました。まずは理想の質感をもとに生地を選んで、硬ければ花びらのディテールにはならないし、柔らかすぎても熱が入りすぎてくしゃくしゃになってしまう。触った感じはサテンがいいなと思っていて、加工手法についても、いろいろ試して熱を加えるところにたどり着きました。


ーフラワーシャワー以外の作品も作っているんですね

そうですね。フラワーシャワーとしての価値を残しつつ、日常で使ってもらいたいなと思ったので、ハーバリウムとアクセサリー置きを新しく作りました。

ーフラワーシャワーを作ってみた手応えはありましたか

求められていたんだなとは感じました。販売するための写真や包装を検討してSNSにアップしたところ、すぐ花嫁さんから反応があって。「これ販売してますか」と。他の花嫁さんも欲しいはず、と確信して販売をスタートしました。

ー「Petal and Air」というブランド名はどういう思いでつけられたものですか

直訳すると花びら (=Petal )、と空気という意味になるんですが、フラワーシャワーだけでなくて、花びらが舞うことで華やかになる空気も一緒に届けたいと思っています。ブランドとして、目に見えない温もりや優しさも伝えていきたいですね。

ー今後、「Petal and Air」として挑戦してみたいことはありますか

すぐには難しいとは思いますが、色合いと質感へのこだわりを活かして洋服や下着も作ってみたいです。海外では、ブライダル衣装と合わせて着る下着もレースやリボンついたものなどがたくさんあります。今の日本にはあまりない製品ですが、ワクワクしてもらえる自信があるのでいつかやってみたいです。

■イラストレーター・前田豆コさんにインタビュー

ー「前田豆コ」ってとてもかわいらしいお名前ですね

ありがとうございます。豆っぽいね、と付けられた高校時代のニックネームをそのまま使ってます。表記は「豆」と、カタカナの「コ」なんですが、全ての文字が四角い形をしていて字面も語感も良いのでいいので気に入っています。


ー普段は会社勤めをされているんですか

はい、月の半分は壁画のキュレーションなどを行なっている会社で働いています。あとはチームで写真や映像のアートディレクションやプロップスタイリングと、今回展示しているようなスタイルでイラストレーターとしてのお仕事や作品作りの3足のわらじでやっています。もともとは作品としてコラージュを作っていました。本格的に絵を描き始めたのは2年前で、イラストレーターとして活動し始めたのは今年からです。

ー豆コさんのイラストのポップさと独特な雰囲気はどこからきていますか

まず、80年代のグラフィックデザインの幾何学的な図形、原色を使った派手な色味がとても好きで、絵のスタイルのベースになっていると思います。加えて、海外のカートゥーンも好きで、パワーパフガールズとか。カラフルさもそうですし、人間の描写の形が面白いなと感じます。モチーフについてはヴィンテージの内装などをみて影響を受けていることが多いです。たくさんの好きなものに影響を受けながら出来あがったのがこのスタイルです。

ーカフェとコラボレーションをしてみてどうでしたか

私の絵のステッカーをカップに貼ってもらえたのはとても嬉しかったです。OPEN NAKAMEGUROの井上さんもコーヒーを提供するだけでなく、場所として活用していきたいとおっしゃっていたように、イラストレーションを使って場所を作っていけるのは非常に魅力的だなと感じました。

ー今回はマーケットとしてブースを分けていますが、他のブランドさんとの企画コラボがあればやってみたいですか

そうですね。アパレルのブランドさんとご一緒できたらやってみたいなと思います。私自身も服が好きで、アパレルをテーマにイラストを描いたりすることもあるので、そういう機会があったらやってみたいです。

ー今後、イラストレーターとしてどのように作品を作っていきたいですか

様々なイベントや展示で作品を発表しつつ、街中の広告や雑誌、ポスターに私の絵が出て楽しんでもらえるようになったら良いですね。

■foglia・夏目綾さんにインタビュー





ーfogliaさんは夏目さんとpooさんのおふたりで作っているブランドなんですね

大学時代から繋がりのあるpooと一緒に作っています。去年、pooがfogliaを始めたんですが、他の素材も扱ってみたいということで、4月から私も一緒に作品作りを始めました。運営や販売に関することのほとんどはpooがやっていて、私はものづくりに専念させてもらっている感じです。





ーおふたりの作品は素材で分かれているんでしょうか

ガラスのイヤリングは私の作品ですね。pooも私もガラスを扱えるんですが、それぞれ加工する手法が違うんです。pooはバーナーワークといって、バーナーでガラスを溶かして空中で成形する手法、私は置いたガラスを窯に入れて溶かす、フュージングという技法で作っています。フュージングは平らな面があるようなイヤリングや、ペンダントトップに向いている技法ですね。





ー使う素材についてはどうやって選んでいるんですか

学生の頃は舞台衣装を選考していたので、布素材を扱っていました。今は陶器とガラスで物作りをしていますが、自分たちの作りたい世界観を表現できれば素材はなんでもいいんです。常に新しい素材は探していて、見つけると「これいい!」ってpooに共有しています(笑)







ーおふたりが大切にしている世界観について教えてください

pooは半透明なもの、霧がかった湿度のあるような淡いスモーキーな世界観を表現しています。なので作品には肌馴染みの良いものが多いですね。私は黒と金のようなはっきりした色を使うことが多いですね。金属の直方体のような見た目としてインパクトがある、けれど静かなイメージでものづくりをするのが合っているなと思います。結構世界観は逆ですね。うるさすぎない、という要素はお互いの世界観として近いと思います。

ー真逆にも見える世界観を持ちつつ、ひとつのブランドとしてものづくりができているのはすごいですね

そうですね。それはきっと、それぞれ自分が作りたいものがあるからこそ、相手の作りたいものや世界観についても尊重できているんだと思います。


ーこの先、ブランドとしてどんな風に作品を作っていきたいですか

私もpooも世界観を表現することを大切にしているので、作品もお洋服やインテリアを作り始めることはあると思います。自分の生活に存在する全てのものに対して、手段を選ばず世界観を表現し続けると思います。それは空気でも良いと思ってます。匂いのような感じですかね。今の時点ではまだ陶器やガラスともっと向き合ってみたいなとは思っています。


【参加クリエイター(順不同)】

Petal and Air・土谷美咲
公式HP:https://moonmisaki.thebase.in/
Instagram:https://www.instagram.com/petalandair/

陶器作家・椎猫白魚
公式HP:http://siineshirauo.thebase.in/
Instagram:http://www.instagram.com/shiineshirauo/

イラストレーター・前田豆コ
公式HP:http://www.visiontrack.jp/mameko_maeda/
Instagram:https://www.instagram.com/mameko_maeda/

foglia・poo / 夏目綾
公式HP:https://www.instagram.com/foglia_atelier/
Instagram:https://www.instagram.com/foglia_atelier/

【開催場所】

OPEN NAKAMEGURO
Instagram:@open_nakameguro

〒153-0051
東京都目黒区上目黒2-9-17
Nakameguro Crossover1F

DECEMBER 19, 2020